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2015年7月

2015年7月26日 (日)

ギターを始めた初心者は譜面を読む練習が必要か? 練習編2

譜面を読む(リーディング)事を練習するコツについて。




前回は練習環境を整えることについて書きました.
ギターを始めた初心者は譜面を読む練習が必要か? 練習編1




過去リンク
ギターを始めた初心者は譜面を読む練習が必要か? その4。
ギターを始めた初心者は譜面を読む練習が必要か? その3。
ギターを始めた初心者は譜面を読む練習が必要か? その2。
ギターを始めた初心者は譜面を読む練習が必要か? その1。






今回は基本的な練習方法に関して書きます。


1994年頃、アメリカのMIは様々なクラスで非常に実戦的なレッスンを受けることができるようなカリキュラムでした。


ステージで実際に使う能力を伸ばす事に主眼を置いており、実戦のための練習はしても、練習のための練習に時間を割かないようにするのがメインポリシーです。


リーディングでも同様の事がいわれます。
初心者の段階では基礎的な内容をしっかり時間をかけて習得する、ごく一般的な内容なのが、クラスが進むに従って、より実戦的なスタジオレコーディング譜面や、コードチャート、ジングルチャートが増えてきます。



では実際にその内容を紹介していきます。





練習方法



メトロノームは初期段階で使わない。


自分が何拍目にいるかを自分で感じる事ができるようにしなければならないので、メトロノームやリズムマシンで拍を鳴らすのではなく、自分の足で四分音符を踏む。
ここではリーディングを練習しており、正確なリズムを練習しているわけではないので、テンポが遅くなっても問題ない。


メトロノームが鳴っていると、難しい箇所を十分に余裕を持って弾けないため、何回も練習すると不正確な発音をくりかえして、その箇所で間違える癖がついてしまう。


そのため、難しい箇所でテンポダウンして練習するためにもメトロノームは使わない。


自分の場合、リーディングにはメトロノームやリズムマシンは一切つかいません。


リズムを正確にするような練習の時にはもちろん使います。


間違えずにある程度弾けるようになったら、最も遅くしか弾けない箇所のテンポに合わせてメトロノームのテンポをセットして通して演奏する。


難しくて弾けない箇所ばかりを重点的に練習するより、その箇所に入る部分、その箇所の続きの部分など、前後をスムーズにつなげる練習を繰り返す。
そうしないと、前後のつながりのフィンガリングやリズムでつまづくことになるのです。


上記内容に気をつけてメトロノームを鳴らしたうえでスムーズにつながるようになったら次はアーティキュレーション(ニュアンス)など細部の調整を加えます。



これはまた次回以降に紹介します。




フレーズのアーティキュレーションなどについて異様に詳細に考察したテキストを紹介しておきます。リーディング用テキストではなく、インプロビゼーションのためのテキストですが、フレーズのダイナミクスやタイムのストレッチについて非常に参考になります。
バークリー音楽大学の教授が執筆した有名なテキストです。


武藤祐志

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2015年7月25日 (土)

ギターを始めた初心者は譜面を読む練習が必要か? 練習編1

専門学校や個人レッスンで譜面を読む事を教えているのですが、それが本当に音楽を演奏する際に必要なのかどうなのか数回のブログで書いています。


過去リンク
ギターを始めた初心者は譜面を読む練習が必要か? その4。
ギターを始めた初心者は譜面を読む練習が必要か? その3。
ギターを始めた初心者は譜面を読む練習が必要か? その2。
ギターを始めた初心者は譜面を読む練習が必要か? その1。



今回から詳細な練習方法を紹介します。




譜面を読む(リーディング)練習について、専門学校で教えてきた内容から、すぐに実践できる事をいくつかリストアップしておきます。


以下の事柄はアメリカのMIのテキストに書いてある練習方法でもあります。




その1
アンプを使って練習すること。


前までのトピックに書いたように、リーディングの練習はただ正しく音符を正しいリズムで弾くだけではありません。
それらをどのような強さでピッキングするのか、またハンマリングやプリング、スライドなどのニュアンスをどのように加えるのかを考えなければならないので、必ずアンプを使って練習するようにします。



練習する直前に真空管アンプを温めたり、数多くのエフェクターをつないだりする事で練習時間を削ってしまったり、練習前にやる事が多すぎてテンションを下げる事はさけたいです。
そこでスイッチ一発で演奏状態にできる練習用アンプがあれば理想的です。
大音量のライブ用アンプと兼用しようとしなければ、とても高性能なアンプも安く手に入ります。


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写真のTHRは本体にマルチエフェクターが内蔵されており、ギターをアンプにつなぐだけでディレイやリバーブ、ディストーションをかけた音色がスイッチ一発で使えるので練習に最適です。
またリズムマシンやメトロノームなどの外部機材のモニターとして同時に使えるので、外部音源用のモニターを別に用意しなくてすみます。
これ一台とギターでほぼ理想的な練習環境が出来てしまいます。便利な時代になったものです。笑
以下に関連リンクを掲載しておきます。







その2
次に練習環境を考えます。


まず、必ず練習するための場所で練習するようにします。
ある日はキッチンテーブルの上を片付けてキッチンテーブルで、次の日はリビングのソファーで、など毎回練習道具一式を移動させるのは、練習を始める前に時間を使いすぎてしまい、練習時間を減らしてしまうだけではなく、これから練習するぞっていうテンションさえも下げてしまいます。


そのようなわけで前回の練習内容がそのまま置いておけるリーディング専用の譜面台(安くても構いません)を準備します。
ちょうど今日知り合いの方がネットで便利そうな練習用椅子を紹介してみえたので、こちらでも紹介します。
Bm112bu

肘掛けがリフトアップするので、ギターをそのまま弾ける椅子だそうです。
とりあえず一つ注文しようかなと。笑
毎日かなりの時間を座ってギターを弾いているので、良い椅子はとても重要なのです。



そして、毎日同じ練習場所で、前回の練習内容の続きからスイッチ一発でスムーズに練習できる環境(ハード)が出来たら、次は練習内容(ソフト)について考えます。





関連リンク
スケールを速く弾ける事は大切か。1
スケールを速く弾ける事は大切か。2
ソロをとるためにスケールを速く弾ける事は大切か。







以下は上記の内容にリンクした内容を含むいくつかの教材です。



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2015年7月24日 (金)

ギターを始めた初心者は譜面を読む練習が必要か? その4。

専門学校や個人レッスンで譜面を読む事を教えたりもしているのですが、それが本当に音楽を演奏する際に必要なのかどうなのか数回のブログで書いています。



過去リンク
ギターを始めた初心者は譜面を読む練習が必要か? その3。
ギターを始めた初心者は譜面を読む練習が必要か? その2。
ギターを始めた初心者は譜面を読む練習が必要か? その1。




今回は左脳、右脳の役割についてまず考えます。



文章で説明するよりもわかりやすいので、専門学校ではいくつかの漫画でも紹介しています。
それらの左脳、右脳での身体コントロールをテーマにしている作品をいくつかリストアップしておきます。


ピアノの森 特に1巻から6巻あたりがそのテーマです。


はじめの一歩 高村ブライアンホーク戦 30−37巻あたりです。






左脳は考えて分析する領域、右脳は感覚として捉える領域だと捉えて、以下のような事を最近はよく教えています。



音楽を演奏する場合、はじめに譜面を読むか、音源を聴いて譜面を介在させずに演奏するかに分けられます。もちろんフリーインプロビゼーションのように譜面が無い音楽もありますが、このトピックでは決まられたコード進行、メロディー、構成を持った曲を演奏する事にフォーカスします。


譜面を介在させずに全てのパートを口頭で伝えてリハーサルを数多く繰り返して、メンバーが曲としてガッチリ把握するような状況を作れれば良いのですが、いつもそのように余裕のある状況とはいかないので、その時間を短縮する為に譜面を使っています。




演奏に譜面を介在させるメリット/デメリットはいままで述べたとおりです。
詳しくは先にあげたリンクを読んでください。




今回は譜面を読んで演奏する作業を左脳、右脳でどのように扱うかについて書きます。


譜面を読む場合、視覚からの情報を楽器で再現する時点で、左脳領域のスイッチがオンになると考えます。
ギターなら今見ている音符を何弦の何フレットでどんなリズムで弾くかを考えるます。
その後正しいリズムで正しい音程を弾けるように練習します。


手探りの状態から徐々にそれができるようになった時点で、譜面が読めたと考えてしまいがちです。
しかしそこで作業を終了するのではなく、右脳の感覚領域にその情報を落とし込む作業をしたい。



例えばAセクションのメロディーがBセクションにどのようにつながっているのか。
その為にBセクションに向けて演奏は派手に盛り上がっていくのか。
または一旦静寂な場面を迎える前にその効果を最大限に活かす為にドカっと持ち上げるのか。
または静かにBセクションに移行していくのか。
様々な展開が想定される。


それらの演奏表現のうちの幾つかは譜面上の音楽用語で表される。
クレッシェンド(徐々に大きくなる)やリタルダンド(徐々にゆっくりになる)などです。
しかしそれらの指示に従うだけでは足りないように思われます。




なぜその場面でリタルダンドするのか。
それが次の展開の何を活かす為に行われるのか。
ここで少しずつクレッシェンドするのは、何の為なのか。
そのクレッシェンドが後にどう活きるのか。


それらをしっかり把握していないと、ただ書かれたまま、感情表現をシミュレートして正確に演奏しているだけになってしまうように思うのです。




大切なのは、その感情表現が何を意図して行われているのかをイメージすることなのではないかと。


その感情表現を自分のテクニックとしてどう演奏するのか、全くの単純作業である読譜とのギャップを少しずつ確実に埋めていく作業が本来必要なリーディングなのだと考えます。


例えばある作曲家が、「ガンガン勢いよく弾いてくれ」っていって譜面を渡してくれたものを見る時について何をどうすれば良いのか書いてみます。
その作曲家の意図するガンガン勢いよくというのが何を言っているのかまず考えなければいけません。
ピッキングを強くするのか、メトロノームタイムの少し前で弾くのか、音量をあげるのか、またはそれらを組み合わせるのか。
その意図をきっちりイメージして、その結果ピッキングはこれだけのチカラで、タイムはほんの少し前気味で、と数値化して把握したあと、それが自然にできるように練習する。
感覚として落とし込むようにするのです。



これらを繰り返していくうちに、その作曲家が別の場面で「ガンガン勢いよく」って言ったときに、そのピッキングやタイムや音量を数値で考えずに感覚的にイメージできるようになったら素晴らしいなあと。



上の例は限られた場面の例ですが、左脳で取り入れた情報をいかに右脳の感覚として処理するか、その左脳から右脳への移行を素早く正確に行えるようにするのがリーディングの訓練なのではないかと。


なので、専門学校でもただ正しく音符をなぞる為のリーディングはしないようにしています。
そこまでなら、譜面と正解の演奏が録音された音源を準備すれば自宅でできます。
その先にあるモノをイメージして譜面を読むことを考えたいなあと。


その左脳→右脳移行システムをより詳しく考える場合、譜面を譜面台においてメトロノームに合わせて1小節目から順番に弾いていくよりも効果的な練習があるように思い、ここ数年の間様々なレッスンのシチュエーションでやってみました。
それはどのような練習なのか、次の記事で考えてみます

関連リンク
スケールを速く弾ける事は大切か。1


スケールを速く弾ける事は大切か。2


ソロをとるためにスケールを速く弾ける事は大切か。












以下は上記の内容にリンクした内容を含むいくつかの教材です。



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2015年7月23日 (木)

ギターを始めた初心者は譜面を読む練習が必要か? その3。作曲者編

前回までのブログの続きです。
ギターを始めた初心者は譜面を読む練習が必要か? その2。
ギターを始めた初心者は譜面を読む練習が必要か? その1。







今回はオリジナルを作曲し、アルバムを製作、流通している立場から普段考えている読譜能力への見方について書きます。




関連リンク
スケールを速く弾ける事は大切か。1


スケールを速く弾ける事は大切か。2


ソロをとるためにスケールを速く弾ける事は大切か。









自分の場合、ミュージシャンが初見に強いか弱いかで演奏を依頼するかしないかをあまり判断していません。




自分のメインワークであるNEXT ORDERの場合は、初見に強いか弱いかをあまり判断材料にしないと言いつつもメンバーがもともとクリエイティブな上に初見にもとても強かったためにオリジナルを数多くつくることができて、メンバーが名古屋関西とバラバラでも問題はない、さらにバンドとしてワークしているため、今更読譜能力うんぬんなどと、今から自分が書くテーマからはかなり逸脱しているので、以下のテーマはそれ以外のセッション/プロジェクト的なスタンスについてです。



バンドという枠で考えない場合でも、セッション/プロジェクトで一緒にやるなら正しい演奏をする人より面白い演奏家とやりたいなあと。



やっている音楽のフィールドにもよりますが、自分のメインフィールドであるハードフュージョンの場合、当日譜面をみてメンバーでサウンドチェック中の短時間でカタチになるものではあまりないからです。


変拍子、キーチェンジ、複雑なキメなどが多用されている上に曲のテンポも速いので、メンバーにあらかじめ譜面をわたしたり、事前のリハーサルで一通り楽譜をさらってもらった後、各自にゆだねます。


いってみれば次回のライブまでの宿題です。笑



もちろんリハーサル時点で読譜能力が高ければ高いほど楽曲をカタチにできる時間は短くなるようにおもえるのですが、その要素だけで楽曲は出来上がりません。


曲の背景、イメージ、ダイナミクスなど直感的に捉えなければならない譜面に書けない要素をいかに具現化できるか、というミュージシャンとしてのクリエイティビティがさらに大きな必須要素です。




リハーサル時に初見で80点のプレイヤーが練習せずに本番も80点であるより、リハーサル時に初見で50点のプレイヤーが本番までに様々なインプットをしてくれて、本番で120点のパフォーマンスをしてくれた方が自分は作曲者として幸せだなあ。

なので作曲者からみる演奏家のリーディング能力って、初見プラス本番までに継続的に練習してくれるペース配分能力の様におもえます。

本番までにどの程度練習すればよいのか自分で判断してくれて、特訓してくれるクリエイティビティ。




その為に作曲者がやれる事はシンプルです。
なるべく早めに音源と譜面を渡すだけです。
それもなるべくきれいな譜面。
きれいな譜面ってどういうものだろうって考えると、それだけで一年くらいブログにかけちゃいますね。




リハーサルに関しては初見がそんなに強くないメンバーがいても、メンバーに合わせて本番前のリハーサル日程を組めば問題ありません。
本番直前にやらずに一週間ほど前倒しすればいいのです。



もちろん読めない/読まない事をお勧めするわけではなく、あるラインまでは初見に充分強く、そのラインを超えたところからは譜面を見ずに演奏するミュージシャンがいいのですが、最近そのラインが自分ではどのようなものなのかよく考えます。



それは今までのブログで書いてきた右脳、左脳の能力把握の話なのだろうなあと。
この部分をテーマにした題材は昔から山ほどありますね。
ブルースリーの「Don't think,Feel!!!」の世界ですが。
以下にここら辺をテーマにしたいくつかの題材をリンクしておきます。



数多くの題材の中で、左脳の限界、右脳の可能性を追求しているってことは、やはりそこら辺が捉えにくいのかと。

もちろん音楽の教材でも、最終的なゴールをそこに置いたものもあります。


以下は上記の内容にリンクした内容を含むいくつかの教材です。


読譜のシチュエーションでそれはどういう事なのか次に詳しく書きます。

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2015年7月22日 (水)

ギターを始めた初心者は譜面を読む練習が必要か? その2。

前回のブログの続きです。
ギターを始めた初心者は譜面を読む練習が必要か? その1。




プレイヤーの立場で五線譜の読譜、特に初見の能力についてどの程度実際に必要なのか自分の経験上のケースをいくつか書いてみます。




関連リンク
スケールを速く弾ける事は大切か。1


スケールを速く弾ける事は大切か。2


ソロをとるためにスケールを速く弾ける事は大切か。











実際のケース



リハーサル時。


作曲家、他の楽器とのコミュニケーションがスムーズになるので、読譜能力はあればあるほどいいと思っています。
しかしバンドによっては全て口頭でアイデアを伝えるケースもある。
このケースのようなプロセスを取るバンドでは、読譜能力より、アイデアを素早く把握する直感的な感覚がより必要に思われる。
そして譜面でリハーサルをするバンドでもこの要素がキーでアーティスティックになるか、単に音を合わせる単純作業になってしまうかが分かれるとおもいます。






ゲームや映像とリンクされるスタジオレコーディング時。


自分の場合当日に複雑な譜面を渡される事はまずありません。
超高速なテンポのロックフュージョンなどは当日初見で求められたテンポで演奏はまず無理です。笑
数日前に音源と譜面データを受け取り、練習してレコーディングに臨みます。
オプションとして、もし出来たらお願いしますって感じで当日渡される譜面が無いわけではありませんが、作曲家の方達の立場からみれば数日前に譜面を渡せば演奏のクオリティが上がるのがわかっていれば、あらかじめ譜面を渡さない理由はありません。
あらかじめ練習できていたらレコーディング時間も短くなるので全体の経費もおさえられます。
なので初見で譜面を読む事はプロジェクト全体のリスクが高くなるのであまりありませんが、譜面に書かれていない事もある程度準備する事もあります。
オクターブ上、オクターブ下、三度上のハーモニーパートなどは元の譜面から弾けるようにしておく場合がおおいです。
そういえば昔やったカラオケ用にギターだけ入れるってのはヤバかったなあ。譜面が全部八分音符分ずれていたりとか普通にあったし。








ライブ時


良いバンド、プロジェクトがオリジナルを演奏するのであれば、当日しか顔をあわせないプロジェクトでも事前に音源、譜面は渡されます。自分の場合歌ものやポップスはほぼ無いので、ジャズ/フュージョン辺りの話です。
あ、スタンダードなどは別ですね。
ここら辺はまた近いうちに書きます。
クレームくるだろうなー。笑


譜面を見て演奏する場合デメリットが大きくなります。


メンバー間のアイコンタクトなどの合図(キュー)を見逃しやすくなる。譜面に視線がいってしまうため。
フォームを全体イメージとして捉える事が出来ないの
で、次のセクションへのストーリー展開が弱くなる。
照明を暗転させたら演奏が出来ないので、ステージ演出に縛りを作ってしまう。
これらの事から、自分は展開はほぼ覚えてしまってからライブに向かいます。
ただ、複雑なコード進行を細かくは覚えられないので、都度参照する為に譜面台に譜面を置いておきます。
また本番前に展開、曲のフォームなどを変えることになる場合もあるので、その場合も譜面台が欲しいです。







上記のように、当日いきなり複雑な譜面を読めって渡される場合は少ないです。
譜面を渡す側がよりよい演奏をプレイヤーに望むのであれば、どんなケースでも予め譜面が渡した方がベターな結果になるだろうと。


続きはまた後ほど。








以下は上記の内容にリンクした内容を含むいくつかの教材です。



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2015年7月21日 (火)

ギターを始めた初心者は譜面を読む練習が必要か? その1。

よく初心者の生徒から質問されます。
「タブ譜ではなく、五線譜の読譜は練習したほうが良いのか?」


専門学校の生徒から質問されます。
「仕事レベルではどのくらい初見で読譜できる能力が必要か?」


これらの質問に対する自分の答えはかなり矛盾したものになります。
何が矛盾するのか、少し考えてみたいなあと。
主観的な記事になります。笑
仕事レベルでの読譜についてはまず、読譜の仕事に自分が特化してないからなあ。
ここらへんについては又次回以降書きます。






まずはタブ譜と五線譜について。
もちろん五線譜で譜面を読んだり書いたりできれば非常に便利です。
これが中々取っ付きにくいといわれますが。




五線譜で読むメリット1
タブ譜のバンドスコア等をギターで読むだけなら五線譜の読譜能力は要りませんが、他の楽器の演奏をギターで読むには五線譜の読譜能力が必要です。
ピアノやサックスの譜面を読むことができれば、それらの楽器について書かれた役立つ情報をゲットできます。


五線譜で読むメリット2
タブ譜は字が細かいため、ステージで演奏するためにはあらかじめ覚えてしまう必要があります。
五線譜ならある程度ステージでも読める音符のサイズなので、読譜能力の高い人は演奏するべき音楽を完全に覚える必要なくステージに上がる事ができます。
場合によってはほとんど練習していない曲をいきなりリハーサルせずにぶっつけ本番で演奏することができます。


これらの点から、初心者には五線譜で読めるように練習した方がいいよ~って話します。








これが仕事レベルでは同じようなスタンスで考えません。むしろ逆だったり。






五線譜で読むメリット1がデメリットになる
他の楽器について書かれた役立つ情報も五線譜で読めればゲットできると書いたのですが、以前このブログで書いたように自分の耳で実際に採譜/耳コピした情報じゃなければ人にこうやれと言われたり教則本に書かれたフレーズなどは反射的に使えません。
なので五線譜で譜面を読める=情報を左脳で処理することになる=実戦で使えなくなる。というジレンマにハマることがあり得るのです。


スケールを速く弾ける事は大切か。1


スケールを速く弾ける事は大切か。2


ソロをとるためにスケールを速く弾ける事は大切か。




五線譜で読むメリット2がデメリットになる
読譜能力が高くなると曲を覚えずにステージで弾くことができると書きましたがこれが大きなデメリットになります。
本来なら曲を覚えることで表現できるようなダイナミクスや微妙なニュアンスの違いが譜面に書かれていなければ表現できなくなります。
同じセクションを繰り返す時、音源を覚えてしまうほど聴き込んだプレイヤーは1回目と2回目でわずかに演奏が変わることに気づけます。
完全に同じプレイにしないようにするのですが、読譜能力がある程度高いと、譜面に書かれていない音源の微妙なニュアンスの違いを把握しようと音源を聴き込むことなく曲を演奏してしまうことが多々あるように思います。
またある程度表面上譜面を読めるからとノーリハである程度観客にアラがバレないような演奏を繰り返すと、レコーディングなどのいざという時の本質的なクオリティまで下がってしまうように自分には感じるのです。






数多くの素晴らしいプレイヤーと共演しましたが、素晴らしいプレイヤーほど、演奏をなめたりせず事前の準備はしっかりします。当たり前ですが。


初見で8割程度のクオリティの人達がノーリハでヒヤヒヤな演奏をする場合と、初見で完璧に読めるレベルの人達が更に事前に練習しまくってリハーサルまで繰り返して演奏する場合では、どちらの場合の演奏クオリティが高いかは明らかです。


自分がライブレコーディングなどで一緒に演奏するプレイヤーは後者ばかりです。
当たり前ですがレコーディングには経費もかかります。リリースを考えた仕事としての演奏ではそういうアプローチの人と一緒にやりたいのです。笑


というわけで初見の能力はそんなに高くなくてもいいから、それよりも完全に曲に入り込めるように聴き込んで曲を把握し、練習しまくるプレイヤーを目指して欲しいというのがホンネです。


そういうアプローチを繰り返していくうちに読譜能力なんて勝手に上がるのではないかと思います。


もちろんリハーサルシチュエーションでは譜面を読む能力が高ければ高いほどリハーサルがはかどりますが。






なので結論としては、
初心者には早く譜面を読めるようになれっていいつつ、レベルが上がれば上がるほど譜面を読むな、譜面で考えるなって言ってしまうのです。笑
メセニーもマイクスターンもスコヘンも譜面をよみながらライブってしないですね。

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2015年7月20日 (月)

7/29は今池得三でリョーケストラに参加します。

この日は素晴らしいSAXプレイヤーでありアーティストである小埜涼子ちゃんのバンドに参加させてもらってギター弾きます。
RYORDERってDUOユニットで最近名古屋や神戸でやっているのですが、リョーケストラは大編成バンド。先日リハがありましたが、リョコちゃんの面白くてぶっ飛んでいる音楽をやれるのが楽しみです。
是非!

以下の文章はりょこちゃんのバンド紹介文を転載させてもらいました。

ryorchestraについてーーーーーーーーー

名古屋で、小埜というサックス奏者が割と本気でやっちゃってました。

てか、チープリな曲もジモメンでやりたしとか思ってた時に
鬼ゃべぇごさもりのジモメンミュージシャン達の神対応にキュン死でした。

「曲もってきたべ」

「了解ウオッチ!」

「馬路ヵゝし!!」

「やばばば」

「オシャカワ!」

「これゎ。。。ガーサスです」

「あざます!」

それから、エモキュンなイベントを打つことになりました。
つーか、名古屋のキャスった神対応にマジでテンアゲでした。
 
メンバーのあげぽよの演奏ゎ、バイブスがアガりました。
その曲ゎ、超ロマンチックで、凶暴で、イ憂しぃ。

さらに小埜独自のサインに合ゎせて皆で打ったりもします。
ガチでスリリングな演奏はマジ神推し。

うちらのライブゎ場面で変化します。
このスタイルゎとても珍しく、マッパで魂アゲの絡みは二度とないッス。

ほんとに貴重で鬼ゃべぇし。

イベント打つ時ゎ予定ハブってもレリゴーしてください。

つーか、ぶっちゃけ強めの神ぽよです。

アデュー!

白木佐也加 (vo)
松田大二郎 (vo)
臼井康浩 (g)
武藤祐志(g)
石垣篤友(b)
粟野昌良 (ds)
小野浩輝(toys)
小埜涼子 (key,庶務)


「One Month Festival」
得三 
7/29(水)
adv/door ¥2300/¥2500
open/start 18:00/19:00

出演
ryorchestra
Mad tapes erase group
THE PYRAMID

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ギター初心者セットのお手頃エフェクターを使いこなすミッション 2

マルチエフェクターZOOM505IIについて、前回はジャックを本体に樹脂で固定してしまえというのがテーマでした。


前のブログへのリンク
ギター初心者セットのお手頃エフェクターを使いこなすミッション




ギター初心者セットのお手頃エフェクターを使いこなすミッション 2


今回はZOOM505IIのもう一つのウィークポイントについてです。


それはフットスイッチがプラスチック製で壊れやすく、間違えて左右同時に踏むとバイパスになってしまう。


自分がZOOM505IIを気に入っているのはディストーションとしてなのですが、クリーン系はライブ使用では正直厳しいです。
なのでZOOM505IIの設定を変更して好みのクリーントーンを作ることはしていません。




ループスイッチャーの使用
その代わりループスイッチャーを使ってディストーションのオンオフを切り替えています。
そうすることで本体を強く踏み過ぎて壊すことを避けることができ、ループスイッチャーでオフにすればクリーントーン時にはZOOM505IIに信号が回りません。
一石二鳥です。




ONE CONTROLの1ループを使います。
1rupu





サイズが小さい割にスイッチ感覚がしっかりしているのでZOOM505IIをディストーション一発で使うならこれで何の問題もありません。



実際のセッティング例
Fullsizernder






ここまで使っているとZOOM505IIの3つ目のウィークポイントを感じます。


ディストーションの音質は最高に完成されていると思うのですが、手元のボリュームノブでゲインを下げてクランチ/オーバードライブに音色を変化できません。


歪みがゼロか百!みたいな潔い設定でないとZOOM505IIのディストーションの良さが発揮されないのです。


そのためクランチ/オーバードライブ用には別のエフェクターを使います。




自分はINFINITY ACTIVATORのプロトタイプや、SUHR RIOT DISTORTIONを使うことが多かったです。
これらなら手元のボリュームノブでゲインを下げてもZOOM505IIのように音がボソボソになりません。
さすがハイエンドエフェクター。
1台でZOOM505IIが10台以上買えます。笑


INFINITYは生産終了品なのでSUHRだけリンクを貼っておきます。





これらと、ZOOM505IIを一瞬で踏み替えるためにONE CONTROLのホワイトのフラッシュループを使います。


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ホワイトループは2ループなのですが、どちらか一方をワンアクションで瞬時に切り替えられるので、非常に強力です。


これを使って以下のようにサウンドメイクしています。


実際のセッティング例
Fullsizerender




ループ1
オーバードライブ時には手元でゲインコントロール可能なので演奏中に微調整しつつソロ中盤まで。



ループ2
中盤以降はZOOM505IIにスイッチしてボリュームノブをフルゲインにしてソロを加速させます。



ループ1とループ2の音量バランスに注意が必要ですが、こうすることでZOOM505IIのウィークポイントはほぼクリアできるのではないかと。

この動画でもZOOM505IIの歪みを使ってみました。マイナーブルースです。ゲーム音楽のレコーディングが近いのでかなりハイテンポの練習をしてます。






実際の設定はまた次以降のブログで詳しく書きます。

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2015年7月19日 (日)

MIKE STERN 「NOTHING PERSONAL」 ソロ解説その5

以前「NOTHING PERSONAL」(アルバム THE MICHAEL BRECKER BAND LIVE)のMIKE STERNの超絶的なソロを採譜したと動画やアルバムを紹介したところ、解説のリクエストを沢山いただきました。
以下はそのブログページへのリンクです。
MIKE STERN「NOTHING PERSONAL」ソロ

以下は動画のリンクです


音源はアマゾンで購入可能です。おすすめです。

自分も資料として残しておきたいので時間を見つけてワンコーラスずつ解説していこうかなと思います。
より詳細な解釈や、フレージングの応用方法などは自分の専門学校のクラスや個人レッスンなどで直接ご質問ください。

注 譜面に関しては個人使用はご自由にどうぞ。
ただし自分に利用許諾を得ていない二次使用が合った場合、以後譜面を公開しての解説はストップさせていただきますのでご理解ください。

Doc_20150719_2152


5コーラス目

5-1
Gマイナーに対してメジャー7thをロングトーンにする。メロディックマイナー的なアプローチ

5-2
3小節目アタマのG音に対するアポジアチュラ

5-3
Gmi7コード上ですでにフレーズは5小節目からのCmi(ma7)に移行

5-4
Gオルタードスケールのフレーズ。G7をスーパーインポーズしている。

5-5
Cmi7に対して短3度上のEbma7アイデアをスーパーインポーズ

5-6,7,8
同上。6小節目後半から4声和音のアルペジオアイデア。CドリアンをハーモナイズしたパターンからFma7,F#ma7#5,G#ma7#5,Bmi7b5,C7へと移行。

5-9
Eb7の7thをヒットした後はGマイナーアイデアへ。

5-10,11
F#音を利用したGマイナーのマイクスターンが多用するパターンアイデアからb5を加えたディミニッシュアルペジオパターンへ。

5-12
2拍目アタマのDに向かうクロマチックラインから最終的にD7アルペジオへ。


関連記事リンク
マイクスターン採譜解説1


マイクスターン採譜解説2


マイクスターン採譜解説3


マイクスターン採譜解説4

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2015年7月18日 (土)

ギター初心者セットのお手頃エフェクターを使いこなすミッション

超絶ディストーション!!!


先日アップしたエフェクターの記事についてかなり興味を持っていただいてその記事の続きのリクエストをいくつか頂きました。
ありがとうございます。


Img_0757






先日の記事
超ハイコストパフォーマンスなディストーション!!!






その記事で書いたのですが、プラスチックボディのZOOM505IIには構造上の絶対的なウィークポイントがあり、そのままライブやリハでヘヴィユーズするのはかなり無理があります。


ウィークポイントその1


シールドを接続するジャックが基盤にハンダで固定されているのですが、ジャックと本体が固定されていないのです。


Img_0759_3


Img_0760_3


つまりシールドの衝撃が基盤に直接伝わるため、エフェクターへのシールドの抜き差しを繰り返すとすぐにハンダが外れて接触不良になってしまうのです。
何故こんな簡単な事に気づかなかったのか不思議。











ウィークポイントその2



そしてエフェクターのボディもオンオフスイッチもプラスチック製なのでライブで踏むとすぐに壊れる。
さらにオンオフスイッチが二つ並んでいて、両方を同時に踏むとバイパスしてしまう。
演奏中にバイパス音になってしまうのはかなり間抜けなシチュエーションです。笑


2世代あとのG2からはこれらの点は改良されましたが、G2のディストーションは自分には音質的に505IIより厳しいのと、ボディが重すぎて持ち運びが辛い。上がG2、下が505 IIです


Photo_2










なのでまずウィークポイントその1の改良ミッションにGO!


505 IIのジャック周りを固めてしまう事に。
それだけで接触不良のトラブルは回避できます。


まずは「おゆまる」という熱で変形する樹脂を買ってきてお湯に投入。

Img_0758_2



素早く水分を拭き取りジャックと本体の周りに貼り付けます。特に本体とジャックの隙間に樹脂を押し込んで完全に固定します。
Img_0746


いったん温度が下がって樹脂が固まったら、アロンアルファを流し込んで完全固定。
Img_0747




ジャックに関してはこれだけで終了です。これでエフェクターの寿命が数年は延びます。


アダプタージャックについては放置します。笑
ACアダプターから電源を供給するとどうしてもノイズ要因になるので、自分は基本的に電池で使用しています。
オン状態で27時間以上も電池が保つのでライブで困ることはありません。
G2だと数時間で電池が切れるので、505IIの省エネパフォーマンスの凄さがわかります。








ウィークポイントその2の改良ミッション


オンオフスイッチに関しては色々試したのですがループスイッチでオンオフするのが一番ベストかと。
自分はONE CONTROLの1ループ、ブラックの2ループ、フラッシュスイッチャーであるホワイトループを使い分けています。
ここら辺の使い分けもそのうち記事をアップしますが、特にホワイトのフラッシュループは505IIの音質上のウィークポイントをカバーできるのでかなりおすすめです。










実際どんな音なのかって質問をいただいたので、以下の動画で505 IIをつかってゲームレコーディングするときのセッティングでいくつか軽く弾いてみました。


使用機材はSUHRのストラト、505II、ランチボックスJrです。
505IIだけで充分レコーディングレベルの音質をキープできてしまうのが凄いです。


この動画では505IIのディレイをつかっていますが細かな設定は無理なので、ライブでは外付けのディレイやリヴァーブを使ってます。
ここら辺のスペックを切り捨ててあることも電池寿命を長くする要因だろうなあと。






エオリアンのソロ







何より軽くてコンパクトで移動も便利なのでリハやレコーディングでは本当にこれだけです。笑






実際に505 IIをアルバムやゲームレコーディングで使用したリンクもあげておきます。


NEXT ORDERのレコーディングに使用したアルバムです。





以下の最近のゲーム音楽のレコーディングにも使用しました。

ヴァンガードカードファイト ライド トゥ ヴィクトリー


ヴァンガードカードファイト ロック オン ヴィクトリー


アルカディアスの戦姫


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エレキギター初心者の為の練習曲を系統立てて収録しているテキスト

そもそもエレキギター初心者の為の練習曲を系統立てて収録しているテキストってあるのだろうか。


クラシックギターならカルカッシのエチュードを練習するとかあるけど、エレキギターってどの程度練習方法が確立されているのだろうか。




自分が学んだアメリカのMIでは、リーディング(読譜)、シングルストリングインプロビゼーション(アドリブの為の単音フレージングクラス)、リズムギター(コードワークや様々なバッキングスタイルの学習)、アンサンブル実技クラスなど、様々な角度から演奏のクオリティを上げる為のクラスはありました。


しかし、この練習曲集をやれ、とか毎日のウォーミングアップに使うテキストってなかったなあ。ピアノのバイエルみたいな。




最近はいくつかのテキストも出てきました。
パットメセニーのウォーミングアップフレージング集。


Meseni





パットメセニーの凄まじい演奏動画です。
HAVE YOU HEARDって曲で、よくエムアイのアンサンブルでやったなあ。





マイクスターンもかっこいいけれどパットメセニーも暑苦しくて好きです。かなり採譜しました。


ついでにマイクスターンの動画もあげておきます。





ページの一番下にこの動画の音源アルバムのリンクを載っけておきます。


この動画の採譜解説ページへのリンクです。
マイクスターン採譜解説1


マイクスターン採譜解説2


マイクスターン採譜解説3


マイクスターン採譜解説4





国内の専門学校でも、システマティックに確立された「これを一冊通せば基本的テクニックは全部マスターできる!」みたいなテキストってあるのかなあ。
自分は知らないし、だからこそ、それぞれのプレイヤーがそれぞれのノウハウそのものを創り上げていくロマンはあるんだろうなあ。


一応バークリー系でリーディングテキストってのは市販品があるけど、「?」ってところもあるし。


そもそも初見能力ってそこまで自分は重要視してないので。


当日の初見で8割の出来になるミュージシャンとやるより、一週間前から譜面を練習しまくってくれて本番で150%超えを狙ってくれるミュージシャンとレコーディングまで考えて長期的にじっくり一緒に音楽をやるのが好きだからなあ。






最近面白いコンセプトの音楽スクールを立ち上げる準備をしている知人と話をしていてふと思ったのでした。
そのようなプロジェクトに関わっているので、初心者の人ってどんなテキストやどんなカリキュラムが良いのかなってこのところ色々と考えていたのです。




音源はアマゾンで購入可能です。おすすめです。

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2015年7月16日 (木)

超ハイコストパフォーマンスなディストーション!!!

ここ数年メインボードに組み込んである歪み系エフェクターはZOOM505 IIというものです。


10数年前に発売されたマルチエフェクターの一つで、その頃はよく「エレキギター初心者セット」のようなギターを買うとオマケとして付属してきたものです。

現在はもちろん生産していませんが、ヤフーオークションや中古楽器屋で500円から2000円程度で入手可能です。



これが凄い。

なぜこんなに抜ける?っていうくらい音抜けがよく、ノイズも少なく、これを半分冗談でレコーディングに使ってみて、それ以来これしか使っていません。笑





以前同じライブハウスで六日間連続ライブレコーディングする機会があり、その中で実験的に様々な歪み系エフェクターを使い替えていたのですが、この音がサイコーでした。


Fullsizerender



Fullsizeender



このNEXT ORDERの最新アルバムでほぼ全編的に使われています。

そのまま今もレギュラー使用してます。


Photo




自分の主観だけの気のせいなのかなと初めは思いましたが、レコーディングエンジニア、共演したメンバー、アルバムをレビューしてくれた雑誌社の方々みんなが音色についてとても好反応だったので、自分の気のせいだけではなかったのだなと。





ディレイやボリュームペダルなどは値段に比例して高性能高音質になっていくと思ってますが、歪み系エフェクターだけは別かな。

どれだけ高価なハイエンドエフェクターを使っても使いこなせなかったらアウトだし、サウンドキャラクターが演奏にマッチしていたらワンコインディストーションでも激抜けナイスサウンドを創れるところがロマンだ。



とりあえずこのエフェクターばかりオークションで買いまくってます。
Photo_2






いくつかの点で構造上のウィークポイントや音色上のクセがあるので、そこをカバーする簡単な改造をしてしまえばサイコーのエフェクターになってくれます。

改造内容は次回以降に詳しく書きますが、このZOOMのディストーション回路とPEAVEYの安価なアンプでライブからレコーディングまで活躍してくれているから不思議なものです。
生産終了してしまったのが残念ですが、その後継機は現在も販売されています。
ZOOM G3です。よく初心者の生徒さんが購入してます。かなり音をつくり込めます。

PEAVEY ENVOY 110 アンプの紹介ページをリンクしておきます。
このギターアンプがマジですごい。

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2015年7月15日 (水)

このギターアンプがマジですごい。続き。

アンプのより詳細な比較を書いて欲しいとリクエストがあったので超主観で書きます。
一応全て所有した上で様々なライブやレコーディングに持ち出して使った感想です。
使用ギターはSUHRのストラト、STEINBERGER、GODINのナイロンです。






いくつかの角度から比較してみます。



音量の上限
PEAVEY を10とすると
LUNCH BOX 6
LUNCH BOX Jr 3
THR 5

PEAVEYの上限を10としてくらべると、パワフルと評判のLUNCH BOXもドラムが入ったアンサンブルでは音量的にかなり限界を感じます。
モニターレスの生音アンサンブルで使うのですが、音量を上げた時のコンプ感(詰まった感じ)が気になります。
Jrはもちろんさらにパワーは押さえられています。
THRは音量を上げていくと音質が変わってきて、中低音域の薄さが気になります。


まあJrやTHRは個人練習使用メインになるかな。自分の場合。






中低音域の太さ
PEAVEY 4
LUNCH BOX 10
LUNCH BOX Jr 8
THR 1

PEAVEYはかなり高音よりです。
現在自分は
BASS 10
MID 4
HI 0で使っています。

その点LUNCHBOXは中低音域は損なわれないです。凄い。

THRは先に書きましたがアンサンブル音量にあげると極端に中低音域が薄くなるので、使用するなら自分は個人練習だけです。初心者の生徒にはおすすめしてますけど。





歪みの方向性
PEAVEY DISTORTION
LUNCH BOX CRUNCHからDISTORTION
LUNCH BOX Jr DISTORTION
THR DISTORTION


ある程度の中音域をキープしつつ、歪ませるとなるとCRUNCHやOVER DRIVEのようなサウンドよりハイゲインディストーションの方がサウンドメイクしやすいです。THRはマルチエフェクター内蔵なので色々試しましたが、極小音量なら歪ませて使っても問題ないですが、ある程度音量をあげると先に書きましたが中低音域が薄くなるのでペラペラなサウンドにならないようにするのにブースターやイコライザーをさらに使いたくなります。しかしブーストさせるなら以下の相性があるので、、、。





クリーン時のEPブースターとの相性
PEAVEY 9
LUNCH BOX 8-10
LUNCH BOX Jr 8-10
THR 3


主観ですが、ボリュームを抑え気味のLUNCHBOXとブースターの相性が凄いです。音量に関係なくPEAVEYは良い感じ。

THRは本体で完結させるのがコンセプトだと思うのですが、そこにブースターをかまさなければならないのがかなり個人的にネガティヴなポイントです。





運搬しやすさ
PEAVEY 6
LUNCH BOX 8
LUNCH BOX Jr 10
THR 10


本体の重量だけなら小さければ小さいほど良いのですが、音質とのバランスを考えるとまた別です。


大音量のライブならPEAVEY。
電車移動でキャパ数十人までならLUNCHBOX。
個人練習ならJrやTHRを使いたいところかなと。


個人的好みでのコストパフォーマンスでは
PEAVEY >>> LUNCH BOX Jr > LUNCH BOX >>> THRのように感じます。





もちろん個人練習だけに使うとか、弾き語りのモニター用とか用途別で順位は変わると思います。
自分の場合は実際にライブで使ったり、ゲーム音楽などのスタジオレコーディングのモニターとして使ってみた感想がメインです。
演劇やほぼ生音に近い小音量のリハでは音質にそこまでうるさく求めるより、セッティングの速さや取り回しを重要視しているので。
THRは初心者の生徒がはじめて使うにはかなり使いやすいのでおすすめしてます。マルチエフェクターをかうより操作が簡単だし。
ただ将来的に大音量までかんがえるなら少し厳しいものがあるので、LUNCHBOXやPEAVEYをすすめるかなあ。


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2015年7月13日 (月)

このギターアンプがマジですごい。

驚きの超ハイコストパフォーマンスなギターアンプを去年偶然発見しました。


初心者からレコーディングシチュエーションまで信じられないコストパフォーマンスを発揮するアンプを最近つかっています。
Photo



PEAVEY ENVOY 110 というアンプなのですが、これがすごい。
Peavey_envoy110



自分は普段ジャズフュージョンをメインに様々なバンドやプロジェクトに参加しているのですが、ナイロン弦ギターから大音量ハイゲインなディストーションまで信じられないレベルでカバーするアンプです。


レコーディングシチュエーションでエンジニアの人たちと話をしていても今までのハイエンドなアンプと比較して何の遜色もないどころか、クリーントーン時にはブーストノブによりブーストをかけることが出来るので、まるでチューブアンプのようなタッチをつくれます。


それでいて新品で4万円を切り、重量10キロ程度。
ツアーでの機材搬入をかんがえたらこの重量がかなりおおきいです。
二台もっています。お勧めです。

ランチボックスやYAMAHAのTHRもつかいましたが、電車移動ドラムレスならランチボックスで。
ドラムと共演するステージではPEAVEYがいいかなあと。ランチボックスではドラムの音圧に勝てないからなあ。


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2015年7月11日 (土)

ギターを始めた初心者に理論の学習は必要か?

ギターを始めた初心者の練習について思う事


ギターを始めた初心者の生徒が良くする質問があります。


コードやスケールなどの理論の勉強は必要か?





インプロビゼーション(即興演奏)の第一人者である演奏家にアメリカのMIで教えてもらった最も重要な事の一つは、音楽が一つの言語だという事です。


生まれたばかりの赤ちゃんが徐々に言葉を話せるようになっていく過程で、理論(文法)を学びながら話せるようにはなっていきません。
まず話しをする事、言葉を聴き取ることだけにエネルギーを集中させています。


数年の間、理論の学習をせず、単語を覚え、少しずつ単語を組み合わせて他の人に意思を伝えられるようにします。


日本なら数年後小学校に入って文法を学びます。
しかしその文法の知識を会話中に意識して利用することはあまりありません。




音楽も同じだと教えてもらいました。


理論の学習は必要だけど、使えない理論は必要ないということです。

いままで多くの専門学校内外の生徒をおしえてきて、ある程度理想的なプロセスがあるのを感じました


まずフレーズをコピーして弾けるようにする。
フレーズとフレーズをつなげる練習をする。
様々なコード進行上でそれらのフレーズが使えるか試行錯誤する期間があり、この期間に聴感を鍛えている。
その過程で、各個人のコードに対するスケールシステムが構成される。

「独学で理論を学んだことがない」といっていても弾ける人がいるのは、世界共通の理論システムを学んだことがないだけで、個人のシステムが頭の中に構築されている。
これを世界共通の理論システムにおきかえるだけの状態になっています。


このように演奏する事が先行して、後から体系的に理論付けされることで演奏と知識のバランスが取れるが、初期に理論を学んでしまうとロスが多い。


その時使わないコードやスケールについて理論的に学んでも、実践的に使わないから定着しない。
知識として取り入れたコードの構成音やスケールの響きを曲の練習などを通して定着させる期間がないから知識と実践が結びついてない。





なのでコードの構成音とそれにフィットするスケール、そのスケールを利用したフレーズを一まとめに少しずつ学んで定着させるカリキュラムが最も効果的におもえる。
その過程で様々なテキストが役に立ったり、全然役に立たなかったりするのですが、それはまた少しずつ紹介していきます、


最終的に演奏時には理論を放り捨てて、聴感だけで演奏してしまうのが理想だと解説しているHOW TO IMPROVISEというバークリー系テキストはアメリカのMUSICIAN'S INSTITUTEでもテキストとして使う講師もいます。
非常に良いテキストだとおもうので紹介しておきます。


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2015年7月10日 (金)

再始動!!! HYDRATION ギターで参加します。

神戸、名古屋でHYDRATIONの再始動プロジェクトに参加します。

数年前ライブレコーディングアルバムを製作し、レコ発ツアーを行なった後活動を休止。

よりパワフルな音楽を目指し再始動したSAX高橋朝道率いるリーディングプロジェクトにギターとして参加します。

神戸、名古屋ともライブレコーディングです。ぜひ!

HYDRATION
高橋朝道 SAX
武藤祐志 G
清野拓巳 G
石垣篤友 B
KEGOI Dr

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2015年7月 9日 (木)

ソロをとるためにスケールを速く弾ける事は大切か。その3 ストーリー編。

ギターでアドリブソロを取りたい初心者の練習方法について何回かにわけて書いています。



スケールを練習するだけではなく、フレーズを練習すること。



スケールをどれだけ速く弾けるように練習してもアドリブをとることが難しい理由。
スケールを速く弾ける事は大切か。その1



スケールではなくフレーズを手に入れなければならない。
それもフレーズ集からでは無く、自分で採譜/耳コピしなければならない理由。
スケールを速く弾ける事は大切か。その2


それらの事を生徒と話しているとよく聞かれるのが次の質問です。
「かっこいいと思ったフレーズだけ採譜すればいいのか、ソロを全コーラス採譜したほうがいいのかどっちなのか」


ソロを全コーラス全編採譜するほうがよいのですが、はじめはそうするように生徒に伝えても、一部しか採譜しないことがよくあります。


その結果生徒がかっこいいと思ったフレーズばかり採譜していくと、ある傾向が表れます。
かっこいいと思って採譜したフレーズが、ソロのストーリーの盛り上がった派手な部分ばかりになるのです。
ソロが盛り上がった状態で使われているフレーズばかりなので、ストーリー的に全編派手に盛り上がったものにしかなりません。
静かな序盤に弾くためのアイデアがないのです。


ソロをかっこいいものにするためにはフレーズをつなげてストーリーを作らなければなりません。
ソロ序盤の音数の少ない状態で使われるフレーズ。
盛り上がっていく過程で使われる中盤のためのフレーズ。
最高に盛り上がった状態で使われるここぞとばかりのピーク力の高い派手なフレーズ。


ストーリー展開のどこにいるのかで使うフレーズが変わってくるのです。




日本の言葉では起承転結といったものもストーリーを面白くまとめるための一つのオーソドックスな手法です。


また自分が学んだアメリカのMIでは「HELLO TO GOOD BYE」と説明されていました。
「こんにちはって挨拶してから、会話の本題にはいり、最後はさようならでまとめる様に考えています。


ストーリーそのものは多くの展開方法があり、アーティストごとにどの様なストーリー展開にするかスタイルがちがうので、その詳細はここでは触れません。

アドリブソロを取る際に、「こう弾きたい」というフレーズをイメージして反射的に演奏できる様にするのと同時に、「この様なストーリー展開で盛り上げてソロを終了させたい」というゴールを見据える事が必要です。

もちろん、その想定したゴールへの道筋通りにストーリーが展開されるかはわかりません。
他のプレイヤーの意思もそこに加わるからです。




というわけでソロの中のかっこいいと思うフレーズばかりを集めるのではなくソロ全編を通して採譜する事でフレーズだけではなく、ストーリー展開のアイデアも取り入れる事が出来ます。


ストーリー全編を採譜するためには、最初から長いソロを採譜しようと思っても大変です。このブログで少しずつ解説しているMIKE STERNの伝説的なソロなど弾き倒しまくった音符の嵐が5ページ以上続きます。笑
そのブログページへのリンク



初心者の頃はコンパクトなソロで自分がかっこいいなあと思うものをどんどん採譜して練習するように生徒には伝えています。
ストーリー展開がわかりやすく、リズムがカッチリ演奏されているコンパクトなソロがおすすめです。


専門学校のストーリー展開系の担当クラスではCARL VERHEYENというギタリストやZAWINUL SYNDICATEでのSCOTT HENDERSONというギタリストのソロをみんなで研究してます。
CARL VERHEYENはロサンゼルス系スタジオミュージシャンであり、多くのアルバムをリリースしているアーティストでもあります。
長尺なソロよりどちらかというと短くコンパクトなソロの中で彼の持ち味であるぶっ飛んだフレージングが生きてくるように感じます。




SCOTT HENDERSONはCHICK COREAやJOE ZAWINULと共演しながら、自己のバンド「TRIBAL TECH」で数多くのアルバムをリリースしています。
I「LLICIT」や「REALITY CHECK」はロックテイストも強くジャズフュージョンを聴いてみたいなあというジャズフュージョン初心者にもおすすめのアルバムです。

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2015年7月 8日 (水)

スケールを速く弾ける事は大切か。その2 フレーズ編

アドリブでソロを演奏するためにスケール練習のさらにその先で必要だと考えている事。



先のブログで書いたようにギターを弾きはじめた初心者がスケールの練習をするのは、ソロを取るためというよりは左右の手の基礎的/機械的な練習であったり、イヤートレーニングの一環であると書きました。


リンク
ブログ スケールを速く弾ける事は大切か。その1



ではアドリブでソロを取るためにはどのような練習が必要であるかというと、スケールを様々なアイデアで組み立てたモチーフや、モチーフを組み合わせたフレーズをスムーズに弾けるようにする事が必要です。


モチーフやフレーズの組み立てに関してはスコットヘンダーソンの教則DVDではその内容について詳細に説明しているので、一度チェックしてみてください。リンクは記事最後に貼っておきます。



そして前のブログではモチーフやフレーズをアドリブ中にスムーズに弾けるようになるためには、市販のフレーズ集や、「これを弾くといいよ。」と人に教えられたフレーズでは限界があると書きました。


それはなぜか考えてみます。


簡単に言うと、アドリブ時に弾きたいフレーズが反射的に出てこない。
「あのフレーズ集のあのフレーズを弾こう」とか「最近教えてもらったあのフレーズを弾こう」ってソロ中に考えて自分のソロの中に放り込もうとすると、本来自分が弾きたいと感じたものを反射的に弾くというアドリブの最中に反射的に出て来ません。
一度自分の記憶の中を探す作業が必要になり、タイムラグが生まれます。



自分の演奏については何も考えずに感じたままフレージングする事が大切なのです。
演奏時にはやるべき事がたくさんあります。
周りの音を聴く事です。


ベースやドラム、バックは自分のアドリブ中に何をやっていて、自分はその上でどうフレージングしたいかをその時々に感じて、そのイメージを自然に演奏で表すことが必要なのです。

しかし自分の記憶の中の引き出しを探しながらフレージングしているとそちらに意識を集中してしまい、ベースやドラム等バックの演奏やその時々の音量を聴くことが難しくなる。
そうなるとバックと一体化して盛り上がっている様なかっこいいソロは中々アドリブで取れません。


「フレーズをどの様なプロセスで自分の中に取り入れるか」がキーワードになります。

初めにフレーズを取り入れる際、フレーズ集等をなぞるだけでは自分がそれを好きだ、弾きたいという感情を感じる前に、それを弾いてしまうので、もしかしたら好きではないフレーズも記憶されてしまいます。


その結果本当に弾きたいフレージングのイメージがぼやけ、自分で弾きたいと思っているフレーズを弾いていない状態になるかもしれません。


またコード、リズムが鳴っている上で「かっこいいなあ」って思ってフレーズとして取り入れてなかったら、自分がアドリブでソロを取る際にコードやリズムを聴いても、何を自分が弾きたいのかイメージ出来ません。




そこで必要なのが採譜/耳コピの作業です。

音源を聴いて、「かっこいいなあ、こういう風に弾きたいなあ」と思った時に、それを採譜して自分の中に取り入れるための練習をするのです。


そうする事で自分が好きでもないフレーズ、不必要なフレーズを練習したりして自分のメモリーを浪費しないですみます。


またコードやリズムが鳴っている上でのフレーズを採譜する事で、自分がソロを取る際、同じ様なコードやリズムを聴いた時に「こう弾きたい」とイメージする事ができます。


様々なテクニックを覚えたり、採譜する手間を省けるという意味ではフレーズ集を使うメリットはあるかもしれませんが、アドリブでソロを取る時に限界が出てくるというのは上記の理由だと考えています。


なので、自分も専門学校内外で生徒にアドリブを採譜した譜面をよく渡しますが、「自分で好きだと感じたフレーズを採譜しないとアドリブでソロを取るのはいつまでたっても難しいよ。」と言っています。



もちろん、小節数の決まった楽曲のレコーディング等であらかじめ数日前からソロを用意できるようなシチュエーションではその問題もある程度カバー出来るとは思いますが。
時間をかけてコード進行に対して様々なフレーズを試行錯誤して気に入ったものを当てはめていけばいいので。






上記の事を生徒と話しているとよく聞かれるのが次の質問です。



「かっこいいと思ったフレーズだけ採譜すればいいのか、ソロを全コーラス採譜したほうがいいのかどっちなのか」



これはまた次のブログで書きます。


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スケールを速く弾ける事は大切か。その1

スケールの練習は必要か?


スケールとは様々な響きをもつ音階です。メジャースケールやマイナースケールなどいろいろあるのですが。
初心者がギターを弾くときに、様々な状況でギターを上手になる為にスケールを練習しろといわれたり、教則本に書いてあったりします。


自分はアメリカのMIのギター科GITで学んでいたときにかっこいいソロをとることを上達するためにはスケール練習をするなっていわれました。


それはなぜなのか少し考えてみます。






スケールを練習して役立ちそうなこと。 


楽器演奏時の左右の手のシンクロには役立つ。
(左手でこの弦をおさえるから、右手でその弦をピッキングする。というような)


コードを鳴らした上でスケールをゆっくり弾くことで各音の響きを印象として覚えるのに役立つ。
(この音は綺麗だ、とかこの音は汚いなあとか、この音は不思議な響きだなあとか)
ゆっくりだから効果がある。速く弾いてしまっては響きの印象が分からない。








上記の様にスケールはあくまで基礎テクニックの練習材料だったり、イヤートレーニングとしての音の響きの知識であり、実際に弾くソロのフレーズではない。


もちろんスケールを4音6音などの組み合わせで上昇したり、下降したりするフレーズもある。
それはその組み合わせそのものがフレーズのアイデアであり、ただ単純にスケールを上昇下降するのではフレーズにならない。








昔GITで教えてもらった大切なこと。


ステージで良い演奏をする為にはステージで演奏する事を普段練習しているか常に自分に問いかけろ。ということです。


この場合、ステージでスケールを弾くか?

もしステージでスケールを弾かないのであれば、スケールより大切な他の事を練習しなければならない。






この問いかけはその他全ての練習内容が自分にとって役立つかどうかを判断するキーになる。

コードを沢山覚えることは必要か?

全てのポジションで同じフレーズを弾けるようにする事はひつようか?

などなど。

スケールについての答え。

スケールは練習して速く弾けてもしょうがないから練習しない。

スケールは響きを知るためのものでイヤートレーニングのカテゴリー。

ソロをとる為にはスケール練習だけでは無理。
ソロをとるにはスケールを知った上で、さらに音楽的なアイデアを投入したフレーズが必要。






即興でソロを取るということで自分が非常に影響を受けたSCOTT HENDERSONの教則DVDで彼が言っているのですが、外国語で文章を書くこととギターでソロを取る事を同じものだと考えて並列に考えます。そのリンクは以下に紹介しておきます。



英語で文章を書く場合。
アルファベットを練習する。
それだけでは無理。

アルファベットを特定の順番で組み合わせた単語を覚えて瞬時に使えるようにする、

単語を順番に並べて文章にする。

文章をまとめて段落をつくる。



ギターでソロを弾く場合。
スケールを練習する。
それだけでは無理。

スケールの音を特定の順番で組み合わせたモチーフを覚える。

モチーフをつなげてフレーズにする。

フレーズをまとめてソロにする。





これらを理解した上でモチーフやフレーズはどうやって手にいれるのかをいつも生徒に説明してます。

先に答えから言うとフレーズ集やタブ譜を買ってきてそこから仕入れるというやり方では限界が出来てきます。

ほかのやり方が必要になります。

ここで採譜/耳コピが登場するのですが、その詳細はまた次に。

リンクの教則DVDはその内容、演奏例ともとても素晴らしいです。とくにブルースやキーチェンジでのソロは神懸かり的なソロです。おすすめです。

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2015年7月 7日 (火)

CARVIN 改造日記 その5 グラインド続編& STEINBERGER調整から帰宅

CARVINのシェイプアップ続きです。



右腕が当たるボディ前面はさらに数ミリ分攻めました。笑
Img_0666



前回ブリッジのアースをチェックしてもらったついでにメインのSUHRストラトを持って行って、CARVINの各弦の高さやネックの反り具合を同じような状態にしてもらったのです。
その結果、前面はさらに数ミリ削った方がよりメイン機に近くなりそうだったので、やりました。まだ穴は開かず大丈夫でした。笑


前面下側のホーンもそろそろ粉々にしていこうかなと。特に表面の違和感が気になる。



ボディ裏面はまだまだ削れそうですが、これ以上削ってもそんなに変わらないかなあという状態になっているので、ここら辺が潮時かと。
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ちょうど調整が終わったSTEINBERGER SPIRITのマッドマックス三代目が戻ってきたので比較写真を。

このぐらいボディ前面下側のホーンを削りたいけれどCARVINは間違いなく穴があくなあ。
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CARVINももう少しして調整が終わったらどうやってハードウェザリングするかそろそろ考えないといけないなあ。
だんだん削れてきて弾きやすくなってきたのですが、元の状態のギターが手元にないから比較出来ないのが残念。

STEINBERGERはコストパフォーマンス高いから、フレットだけリフレットしたらかなりつかえるのでギターを習い始めた社会人の初心者にレッスンでおすすめしています。
地下鉄のコインロッカーに入るから仕事前後でレッスンに来る人が結構購入されるのです。よりハイグレードなギターが欲しくなったら自分がスタインバーガーはいつも買い取るのです。

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2015年7月 6日 (月)

MIKE STERN 「NOTHING PERSONAL」 ソロ解説その4

以前「NOTHING PERSONAL」(アルバム THE MICHAEL BRECKER BAND LIVE)のMIKE STERNの超絶的なソロを採譜したと動画やアルバムを紹介したところ、解説のリクエストを沢山いただきました。
以下はそのブログページへのリンクです。
MIKE STERN「NOTHING PERSONAL」ソロ

以下は動画のリンクです

自分も資料として残しておきたいので時間を見つけてワンコーラスずつ解説していこうかなと思います。
より詳細な解釈や、フレージングの応用方法などは自分の専門学校のクラスや個人レッスンなどで直接ご質問ください。

注 譜面に関しては個人使用はご自由どうぞ。
ただし自分に利用許諾を得ていない二次使用が合った場合、以後譜面を公開しての解説はストップさせていただきますのでご理解ください。

Doc_20150705_2353

4コーラス目
4−1&2
Gmiに対するメジャー3rdをヒットし続けアウト感を強調しまくる。

4−3&4
クロマチックなムーブメントでトーナリティを感じさせないフレージング。

4−5
1−3拍目はGマイナーにメジャー7thを加えたマイクスターンの典型的なライン。
4拍目にCマイナーのラインに突入。

4−6
1−2拍目はマイクスターンの典型的なCマイナーのライン。
3拍目からGマイナーの典型的なラインがはじまる。

4−7
前の小節から続くGマイナーのライン。4拍目のBb add9thアルペジオが次の小節のアイデアへの前ふりのよく使うパターン。

4−8
Gドリアンをダイアトニックハーモナイズして発生するC7アルペジオにテンションを加えたライン。

4−9
1−2拍目はEb7コードにたいするEb Lydian b7のライン。
3−4拍目は次の小節のコードであるD7を先取りしたD7用のオルタードテンションを使用したフレーズ。

4−10
1−3拍目はDオルタードスケールの典型的なライン。本来は3拍目のEb終了後、次の拍でGmiの5thであるD音にリゾルブするはずの所をリゾルブさせず、次の小節に続けている。

4−11&12
Gマイナーペンタトニックのライン。


音源はアマゾンで購入可能です。おすすめです。

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2015年7月 5日 (日)

ギターの効果的な練習方法について

効果的な練習方法



専門学校でも、専門学校学校外のレッスンでもギターの効果的な練習方法についてよく質問をうけます。
自分が初心者だった頃を思い出してみて、現在教えている生徒に伝えている内容をアップしておきます。






自分が初心者だった頃のギターの練習方法



好きなソロばかり練習
自分がエレキギターを弾き始めたきっかけの一つがVAN HALENのアルバム「5150」を弾いてみたいというのがきっかけでした。
なのでバンドスコアを買って、ソロばかり練習していました。当然バッキングの知識は増えません。笑
5150




好きな曲のリフばかり練習
自分がギターを弾き始めたもう一つのきっかけがMETALLICAの「AND JUSTICE FOR ALL」のリフを弾きたいというモノでした。とりあえずリフがかっこいいからリフばかり練習してました。
Justice




というように好きなモノばっかり練習していたのですが、その結果どうなったかというと、



バッキングとソロの切り替えが練習できてないから、高校生のコピーバンドで演奏した時に、バッキングからソロ、ソロからバッキングの切り替え時に自分の演奏が止まってしまうため、その部分だけやたら音が薄くなるのでした。



今は生徒がコピーしたいという時は、イントロからエンディングまで通して弾けるようにって教えてます。笑
特にエフェクターでの音色切り替えが必要な曲では、普段のリハーサルからエフェクターを踏み替える練習をしておかないと、本番のステージでうまくいくはずがありません。



アルバムに合わせて演奏する練習
好きな曲を弾けるように練習していたのですが、ほとんどの場合CDプレイヤーの音源に合わせて練習していました。
初めから元の音源のテンポで正確に弾けるはずもなく、ゆっくりテンポから練習すればいいのに、なぜそれがわからなかったのでしょう。笑
多分上手に弾けるようになりたいとか考える前に、ただアルバムに合わせて演奏しているだけで幸せだったのでしょう。
それはそれでいいのですが、問題が勃発。
自分が正しく弾けているのかいないのか判断できないのです。
気持ちよくは弾けてますが。笑


当たり前ですが、アルバムも同時に鳴らしているから、そちらは正しく演奏されています。その音と、自分の音を演奏しながら聴きわけるほどの余裕は初心者の頃はありません。



そんな感じで非効率的な練習ばかり繰り返していました。でもホントに楽しかったなあ。笑









現在の練習方法



それから月日が経って今の自分の練習はかなり内容が変わりました。


まずはゆっくりのテンポで新しい知識を完全に定着させる。
ミスればミスるほどそのミスが繰り返しカラダに定着してしまうので、確実に弾けるまでは絶対に無理なテンポで弾いたりしません。



常にレコーディングで使える演奏になるように意識しています。
スタジオでもライブでもレコーディング状況が多いので、そういうレコーディングの時だけ特別な状態だと意識してしまうと緊張感から演奏がスムーズにできないのです。
なので常にレコーディング状況をイメージして練習しています。



実際に練習中の演奏を録音しています。
練習時間すべてを録音はしませんが、練習最後に数テイクほど録音してみて、ウィークポイントがあれば次の日のゆっくりなテンポの練習中に修正できるように整理しておきます。
練習時間のど真ん中に録ったら、ミスっている部分をその日のうちに修正しようと頑張ってしまって、悪い部分をそのまま繰り返しそれが定着する悪循環にはまってしまいそう。
なので練習時間の最後にホンの数分だけレコーディングして次の日の練習に活かす方向に変えました。



練習方法を切り替えた結果、明らかに効率性はアップしました。



しかしギターを弾き始めた初心者の頃のがむしゃらなやり方や、合っているのか間違っているのかわからないけれどとりあえず楽しい、という自然なフィーリングが今も自分の演奏のエネルギーの根本になっていることは確かです。



効率性を追い求めて楽しさがなくなってしまうのは、何より一番危険なやり方だと最近は感じます。



その二つのバランスをうまく取れるように生徒には伝えています。
効率の良い練習が長期的に効果的だとは限りません。
要領がわるくても遠回りでも楽しい練習が将来的にとても効果を持つ場合もあるのだと思っています。



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2015年7月 4日 (土)

ギターで初心者が採譜/耳コピしやすい曲について

採譜のコツについて


普段専門学校などではギターを弾き始めて数年たった辺りで、自分の好きなバンドの曲は市販のバンドスコアやネットのタブ譜で弾けたりはするのですが、ある分野だけは完全に初心者レベルであることが時々みられます。



その分野とは音源から自分で音を拾い出して弾けるようにする採譜/トランスクライブという作業です。
耳コピってよく言われます。
音を聴きとる能力です。
さらに出来ればそれを譜面にする能力。



市販のバンドスコアに入っている曲なら難易度の高い曲も楽に弾ける子が、バンドスコアがない曲になると簡単な曲も弾きたくても弾けない。
手は動くけど耳が育ってないというアンバランスな状態があります。



よくある楽器店や個人のスクールと音楽の専門学校の大きな違いはそこら辺を必修科目として教えるかどうかというところではないかと。






少し脱線しますが、どの専門学校でも実技クラスに加え、イヤートレーニングとリーディング、ハーモニークラスが必修になっています。



最終的にはそれらのすべての能力を組み合わせて、オリジナルをつくる時に自分の頭の中で鳴っているイメージを聴いて譜面にして、バンドメンバーにどういう曲なのか伝えてカタチにする、あるいは他の人が作った曲を理論的、感覚的になるべく速くイメージをとらえて限られたリハーサル時間でカタチにするのが目的のクラスばかりなのです。



他の人の曲を弾くためだけでなく、バンドでオリジナル曲をつくるためにもイヤートレーニングがとても重要なのです。





まずはそのイヤートレーニングについて自分で出来ることが採譜/トランスクライブ、あるいは耳コピなので時間を見つけて是非やるといいと思います。



その採譜のコツについて専門学校内でも、プライベートレッスン内でも色々質問されるので、そのコツを少しずつアップしていこうかと。









メロディとコード進行の採譜では難易度が全然違うので、この二つを分けて考えます。




まずはメロディの採譜から。



コツその1
時間を掛けて上達する能力ではあっても、何を採譜するのかでその差はかなりうまれる。
自分が好きでもないオーケストラの交響曲をいきなり採譜するよりはもっと適している曲が必ずあると思います。



その2
まずは好きな曲を選ぶこと。
採譜になれる過程で何十回も繰り返し再生して聴かなければならないから好きな曲じゃないと特に最初はやってられない。



その3
沢山の楽器が鳴っているオーケストラよりは少ない楽器編成の音楽を選ぶこと。
構成もシンプルな楽曲がいい。



その4
音程のしっかりした楽器の音をとる。
あまりフワフワと揺れた音やディレイがかかりまくった特殊効果的な音、音程がはっきり聴き取れない音は取るのが大変。
民族音楽なんて、西洋の音楽理論で書き表せないような微妙な半音の半音とか使います。
ディストーションのガンガンかかったエレキギターの音よりは弾き語りピアノの音の方が採譜の練習はやりやすい。



その5
自分の弾きたい楽器の音をとる。
大変だとさっき言ったギターの音も、自分がその楽器を演奏するなら、一番親しみやすいのは事実で、そういう意味では楽だし、楽になるまで慣れてしまったほうが後々便利です。



まとめると、自分の演奏する楽器が使われた少人数編成の自分の好きなバンドを採譜するのがベストということなのです。







自分は高校生の頃にJOE SATRIANIの「SURFING WITH THE ALIEN」を採譜しまくりました。
発売を楽しみにして予約して買いました。
とても大好きなアルバムで、買ってから何回聴いたかわからないくらい聴いていたから、いざ採譜する前からある程度曲の展開を覚えてしまっていたのです。
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それぞれの曲が短めのインストなので、ギターが主役なのでギターを採譜するのがとてもやりやすかったのです。
4/4拍子のロック系の曲が多いから複雑な拍子に悩まされない。
コードもパワーコード主体のロック的な曲が多くコード的にも採譜しやすい。(コードの採譜についてはまた別トピックで説明します。)



などなど良い事づくめのアルバムなので、ある程度ギターは弾けるけれど採譜耳コピ分野だけ自信のない採譜初心者におすすめしています。
トライするならこのアルバムを是非。


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2015年7月 3日 (金)

MIKE STERN 「NOTHING PERSONAL」 ソロ解説その3

以前「NOTHING PERSONAL」(アルバム THE MICHAEL BRECKER BAND LIVE)のMIKE STERNの超絶的なソロを採譜したと動画やアルバムを紹介したところ、解説のリクエストを沢山いただきました。
以下はそのブログページへのリンクです。
MIKE STERN「NOTHING PERSONAL」ソロ

以下は動画のリンクです

THE MICHAEL BRECKER BAND LIVE/NOTHING PERSONAL

自分も資料として残しておきたいので時間を見つけてワンコーラスずつ解説していこうかなと思います。
より詳細な解釈や、フレージングの応用方法などは自分の専門学校のクラスや個人レッスンなどで直接ご質問ください。

注 譜面に関しては個人使用はご自由にしていただいて構いませんが、利用許諾を得ていない二次使用があったら譜面を公開しての解説はストップさせていただきますのでご理解ください。


Doc_20150702_2354


3コーラス目
3-1、2、3
前のコーラスから引き続きGマイナーペンタトニックアイデア

3-4
Gエオリアンから4拍目にG7のコードトーンへ。4拍目のBはナチュラルです。臨時記号を書き忘れました。

3-5
4小節目Bナチュラルから5音はC音に対するアポジアチュラ(コードトーン前後のクロマチックノートをパターン化したライン)からCドリアンのフレージング。

3-6
前の小節からの続きでCドリアンのスケール下降。

3-7、8
Gの11thからスタートしつつGmi7のコードトーンを上昇。

3-9
3拍目1音目までEb7に対する9th、13thを絡めたライン
3拍目2音目からは4拍目のA(次の小節のコードD7の5th)に向かうクロマチックアプローチ。
4拍目から次の小節へD7に対するオルタードテンションを絡めたマイクスターン特有のライン

3-10
D7に対してb9thを利用したdiminishアイデアをメインにコンディミっぽい。

3-11、12
マイクスターン特有のGマイナーコード上のフレージング。普段は1拍に対して4音のグルーピングをすることの多いフレーズなので、3連のリズムにいれて弾くのはそれに比べたら珍しい気もする。


音源はアマゾンで購入可能です。おすすめです。

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2015年7月 2日 (木)

CARVIN 改造日記 その4 グラインド続編&アース。。。

前回グラインダーで削ってから数日間SUHRとCARVINをスイッチして使ってみて更に違和感を感じる部分をチェック。


ボディ表面をもう少し削ることに。
削る予定部分を鉛筆でチェック。表面の鉛筆下書き部分をほんの少しだけグラインド。
Img_0607

やり過ぎたら穴が開いてしまうし、削り足りないと違和感が残るチキンレース状態。


ボディにチェンバーがある為に、ボディとストラップが擦れるキュッキュッという音がかなり大きくピックアップに拾われるので、どうしようか考え中。

STEINBERGERでも右腕肘部分を削ると、ストラップが腕に干渉してきて、その分ストラップピンの位置を後ろにずらしていたのですが、今回はそれをするか、他のやり方にするか考え中。

ダンロップのロックピンに付け替えたらボディとストラップの位置が離れるので、それでキュッキュッノイズは押さえられると思いますが、それでまだノイズが出るなら、ピン位置を後ろにズラす作戦で行こうかなと。

と思ったらその前に別の問題が。
安定のメイドインUSAクオリティというか(笑)、購入時からブリッジへのアースが取れてないみたいで冗談にならないレベルのノイズが。
Img_0609

リペアショップで診てもらったら、アース線は付いているんだけど、ブリッジのメッキのせいで通電が完全にシャットオフ。漏電塗料でアースをしてもらいました。アセンブリの絶縁はカッコイイ感じなのに、なぜそこで手を抜くのかな。そこら辺のアバウトさが好きではありますが。


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MIKE STERN 「NOTHING PERSONAL」 ソロ解説その2

以前「NOTHING PERSONAL」(アルバム THE MICHAEL BRECKER BAND LIVE)のMIKE STERNの超絶的なソロを採譜したと動画やアルバムを紹介したところ、解説のリクエストを沢山いただきました。

以下はそのブログページへのリンクです。
MIKE STERN「NOTHING PERSONAL」ソロ


以下は動画のリンクです

THE MICHAEL BRECKER BAND LIVE/NOTHING PERSONAL

自分も資料として残しておきたいので時間を見つけてワンコーラスずつ解説していこうかなと思います。
より詳細な解釈や、フレージングの応用方法などは自分の専門学校のクラスや個人レッスンなどで直接ご質問ください。


注 譜面に関しては個人使用はご自由にしていただいて構いませんが、利用許諾を得ていない二次使用があったら譜面を公開しての解説はストップさせていただきますのでご理解ください。


Doc_20150701_2221


2-1&2
Gマイナーペンタトニックアイデア

2-3
2拍目はGメロディックマイナーから。

2-4
G7に対してのG hmp5ビロウをスーパーインポーズ。CハーモニックマイナーフレーズをG7に対して弾いていると考えることもできます。

2-5&6
Cmi上のマイクスターン特有のフレージング。長7度、長3度、減5度を織り込んだ典型的なモノ。

2-7
GmiからBbmaトライアドへダイアトニックにハーモナイズしたコードを移動。

2-8
G dorian から派生するC9アルペジオ。

2-9&10
EbからD7
Eb Lydian b7の#11へのクロマチックアプローチ。D7に対してはb9を意識しながらクロマチックにコード展開する前半と、オルタードスケールからのフレージングの後半。

2-11&12
ワイドインターバルにGmiトライアドを上昇後、マイナーペンタトニックアイデアへ。一瞬Gの長3度にタッチしてまたマイナーペンタトニックアイデアに。

音源はアマゾンで購入可能です。おすすめです。

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2015年7月 1日 (水)

MIKE STERN 「NOTHING PERSONAL」 ソロ解説その1

以前「NOTHING PERSONAL」(アルバム THE MICHAEL BRECKER BAND LIVE)のMIKE STERNの超絶的なソロを採譜したと動画やアルバムを紹介したところ、解説のリクエストを沢山いただきました。

以下はそのブログページへのリンクです。
MIKE STERN「NOTHING PERSONAL」ソロ


以下は動画のリンクです

THE MICHAEL BRECKER BAND LIVE/NOTHING PERSONAL

自分も資料として残しておきたいので時間を見つけてワンコーラスずつ解説していこうかなと思います。
より詳細な解釈や、フレージングの応用方法などは自分の専門学校のクラスや個人レッスンなどで直接ご質問ください。


譜面に関しては個人使用はご自由にしていただいて構いませんが、利用許諾を得ていない二次使用があったら譜面を公開しての解説はストップさせていただきますのでご理解ください。

Doc_20150701_1613

NOTHING PERSONAL 1コーラス目
マイケルブレッカーのハイテンションなソロの後マイクスターンのソロがGマイナーブルース上3小節目から始まります。

1(コーラス目)-3(小節目)
Gの長7度であるF#からマイナースケールを上昇。

1-4
前小節のアイデアを続行。3拍目からG7上でのb9を用いたオルタードアイデアをスーパーインポーズして5小節目のCmi7にrリゾルブ。

1-5
4拍目から次の小節へCマイナー(ペンタトニック)のフレージング。

1-6
3,4拍目にマイクスターン特有のメロディックマイナー的フレーズ。この場合はCメロディックマイナーです。

1-7&8
1拍目で6小節目4拍目のモチーフをスケールワイズに一音ずつ下げ、2拍目からのGマイナーアイデアに連結。
いかにもマイクスターン的なフレージングです。

1-9
Eb7に対してLYDIAN b7スケールからのフレージング。

1-10
D7コード上でオルタードテンション(b13)を使いGmiにドミナントモーションしていくフレージング。

1-11&12
Gmiに対するマイナーペンタトニックアイデア。

音源はアマゾンで購入可能です。おすすめです。

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