ギターで初心者が採譜/耳コピしやすい曲について
採譜のコツについて
普段専門学校などではギターを弾き始めて数年たった辺りで、自分の好きなバンドの曲は市販のバンドスコアやネットのタブ譜で弾けたりはするのですが、ある分野だけは完全に初心者レベルであることが時々みられます。
その分野とは音源から自分で音を拾い出して弾けるようにする採譜/トランスクライブという作業です。
耳コピってよく言われます。
音を聴きとる能力です。
さらに出来ればそれを譜面にする能力。
市販のバンドスコアに入っている曲なら難易度の高い曲も楽に弾ける子が、バンドスコアがない曲になると簡単な曲も弾きたくても弾けない。
手は動くけど耳が育ってないというアンバランスな状態があります。
よくある楽器店や個人のスクールと音楽の専門学校の大きな違いはそこら辺を必修科目として教えるかどうかというところではないかと。
少し脱線しますが、どの専門学校でも実技クラスに加え、イヤートレーニングとリーディング、ハーモニークラスが必修になっています。
最終的にはそれらのすべての能力を組み合わせて、オリジナルをつくる時に自分の頭の中で鳴っているイメージを聴いて譜面にして、バンドメンバーにどういう曲なのか伝えてカタチにする、あるいは他の人が作った曲を理論的、感覚的になるべく速くイメージをとらえて限られたリハーサル時間でカタチにするのが目的のクラスばかりなのです。
他の人の曲を弾くためだけでなく、バンドでオリジナル曲をつくるためにもイヤートレーニングがとても重要なのです。
まずはそのイヤートレーニングについて自分で出来ることが採譜/トランスクライブ、あるいは耳コピなので時間を見つけて是非やるといいと思います。
その採譜のコツについて専門学校内でも、プライベートレッスン内でも色々質問されるので、そのコツを少しずつアップしていこうかと。
メロディとコード進行の採譜では難易度が全然違うので、この二つを分けて考えます。
まずはメロディの採譜から。
コツその1
時間を掛けて上達する能力ではあっても、何を採譜するのかでその差はかなりうまれる。
自分が好きでもないオーケストラの交響曲をいきなり採譜するよりはもっと適している曲が必ずあると思います。
その2
まずは好きな曲を選ぶこと。
採譜になれる過程で何十回も繰り返し再生して聴かなければならないから好きな曲じゃないと特に最初はやってられない。
その3
沢山の楽器が鳴っているオーケストラよりは少ない楽器編成の音楽を選ぶこと。
構成もシンプルな楽曲がいい。
その4
音程のしっかりした楽器の音をとる。
あまりフワフワと揺れた音やディレイがかかりまくった特殊効果的な音、音程がはっきり聴き取れない音は取るのが大変。
民族音楽なんて、西洋の音楽理論で書き表せないような微妙な半音の半音とか使います。
ディストーションのガンガンかかったエレキギターの音よりは弾き語りピアノの音の方が採譜の練習はやりやすい。
その5
自分の弾きたい楽器の音をとる。
大変だとさっき言ったギターの音も、自分がその楽器を演奏するなら、一番親しみやすいのは事実で、そういう意味では楽だし、楽になるまで慣れてしまったほうが後々便利です。
まとめると、自分の演奏する楽器が使われた少人数編成の自分の好きなバンドを採譜するのがベストということなのです。
自分は高校生の頃にJOE SATRIANIの「SURFING WITH THE ALIEN」を採譜しまくりました。
発売を楽しみにして予約して買いました。
とても大好きなアルバムで、買ってから何回聴いたかわからないくらい聴いていたから、いざ採譜する前からある程度曲の展開を覚えてしまっていたのです。
それぞれの曲が短めのインストなので、ギターが主役なのでギターを採譜するのがとてもやりやすかったのです。
4/4拍子のロック系の曲が多いから複雑な拍子に悩まされない。
コードもパワーコード主体のロック的な曲が多くコード的にも採譜しやすい。(コードの採譜についてはまた別トピックで説明します。)
などなど良い事づくめのアルバムなので、ある程度ギターは弾けるけれど採譜耳コピ分野だけ自信のない採譜初心者におすすめしています。
トライするならこのアルバムを是非。
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