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2015年7月 5日 (日)

ギターの効果的な練習方法について

効果的な練習方法



専門学校でも、専門学校学校外のレッスンでもギターの効果的な練習方法についてよく質問をうけます。
自分が初心者だった頃を思い出してみて、現在教えている生徒に伝えている内容をアップしておきます。






自分が初心者だった頃のギターの練習方法



好きなソロばかり練習
自分がエレキギターを弾き始めたきっかけの一つがVAN HALENのアルバム「5150」を弾いてみたいというのがきっかけでした。
なのでバンドスコアを買って、ソロばかり練習していました。当然バッキングの知識は増えません。笑
5150




好きな曲のリフばかり練習
自分がギターを弾き始めたもう一つのきっかけがMETALLICAの「AND JUSTICE FOR ALL」のリフを弾きたいというモノでした。とりあえずリフがかっこいいからリフばかり練習してました。
Justice




というように好きなモノばっかり練習していたのですが、その結果どうなったかというと、



バッキングとソロの切り替えが練習できてないから、高校生のコピーバンドで演奏した時に、バッキングからソロ、ソロからバッキングの切り替え時に自分の演奏が止まってしまうため、その部分だけやたら音が薄くなるのでした。



今は生徒がコピーしたいという時は、イントロからエンディングまで通して弾けるようにって教えてます。笑
特にエフェクターでの音色切り替えが必要な曲では、普段のリハーサルからエフェクターを踏み替える練習をしておかないと、本番のステージでうまくいくはずがありません。



アルバムに合わせて演奏する練習
好きな曲を弾けるように練習していたのですが、ほとんどの場合CDプレイヤーの音源に合わせて練習していました。
初めから元の音源のテンポで正確に弾けるはずもなく、ゆっくりテンポから練習すればいいのに、なぜそれがわからなかったのでしょう。笑
多分上手に弾けるようになりたいとか考える前に、ただアルバムに合わせて演奏しているだけで幸せだったのでしょう。
それはそれでいいのですが、問題が勃発。
自分が正しく弾けているのかいないのか判断できないのです。
気持ちよくは弾けてますが。笑


当たり前ですが、アルバムも同時に鳴らしているから、そちらは正しく演奏されています。その音と、自分の音を演奏しながら聴きわけるほどの余裕は初心者の頃はありません。



そんな感じで非効率的な練習ばかり繰り返していました。でもホントに楽しかったなあ。笑









現在の練習方法



それから月日が経って今の自分の練習はかなり内容が変わりました。


まずはゆっくりのテンポで新しい知識を完全に定着させる。
ミスればミスるほどそのミスが繰り返しカラダに定着してしまうので、確実に弾けるまでは絶対に無理なテンポで弾いたりしません。



常にレコーディングで使える演奏になるように意識しています。
スタジオでもライブでもレコーディング状況が多いので、そういうレコーディングの時だけ特別な状態だと意識してしまうと緊張感から演奏がスムーズにできないのです。
なので常にレコーディング状況をイメージして練習しています。



実際に練習中の演奏を録音しています。
練習時間すべてを録音はしませんが、練習最後に数テイクほど録音してみて、ウィークポイントがあれば次の日のゆっくりなテンポの練習中に修正できるように整理しておきます。
練習時間のど真ん中に録ったら、ミスっている部分をその日のうちに修正しようと頑張ってしまって、悪い部分をそのまま繰り返しそれが定着する悪循環にはまってしまいそう。
なので練習時間の最後にホンの数分だけレコーディングして次の日の練習に活かす方向に変えました。



練習方法を切り替えた結果、明らかに効率性はアップしました。



しかしギターを弾き始めた初心者の頃のがむしゃらなやり方や、合っているのか間違っているのかわからないけれどとりあえず楽しい、という自然なフィーリングが今も自分の演奏のエネルギーの根本になっていることは確かです。



効率性を追い求めて楽しさがなくなってしまうのは、何より一番危険なやり方だと最近は感じます。



その二つのバランスをうまく取れるように生徒には伝えています。
効率の良い練習が長期的に効果的だとは限りません。
要領がわるくても遠回りでも楽しい練習が将来的にとても効果を持つ場合もあるのだと思っています。



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